主婦のパート事情を徹底解説!目的は?何歳まで働く人が多い?

主婦のパート事情を徹底解説!目的は?何歳まで働く人が多い? 働き方

病気やケガで万が一働けなくなった場合の不安や、年金がきちんと支給されるのかなど、将来に向けて仕事や金銭面に不安を抱えながらパートをしている主婦の方も多いのではないでしょうか。

現在、パート勤務をしている主婦の方の中には、いつまで働けばいいのか、やめるタイミングや自分のライフプランの立て方などについて不安を抱えている方がいるかと思います。

本記事では、長く働くためのパート選びのコツや、おすすめのパートについて詳しく解説しています。

実際にパートで働く主婦が何歳まで働こうと思っているか、長く働く理由なども解説しているので、今後のパート選びや、既に働いている方は今後のキャリア設計にぜひご活用ください。

パートに定年はある?

パート勤務には「定年制」が適用されないことがほとんどです。

ただし、この場合あらかじめ契約期間が決められている「有期労働契約」と契約期間の定めがなく、本人の辞める意志や正当な理由での解雇を除き、長期雇用が前提の「無期労働契約」では違いがあるので注意が必要です。
また、正社員やパートなど雇用形態に関わらず、定年制を設けている場合は、就業規則に明記しなければならない決まりがあります。

可能な限り長く働きたいと考えている方は、職場の定年制度について必ず確認しましょう。

主婦がパートを長く続けたいと思う理由とは?

働きがいのある仕事や、自分の性格に合っている仕事であれば、長く働きたいと思えることでしょう。
では、パートで働く主婦が「長く続けたい」と思う理由とは、どういったタイミングで生まれるのでしょうか。

稼ぎやすさや福利厚生などのほかに、長く働きたいと思う3つの理由を解説します。

社会との接点を保ち続けたい

ほとんどの主婦が、仕事をすることで社会との繋がりを感じているようです。

正社員雇用で仕事をしていた人にとっては、結婚や出産、子育てなどのライフイベントで仕事を辞めた場合、いきなり全く働かないことになると社会との壁を感じることが多いそう。
焦りや社会からの疎外感などからストレスが増えたり、老化が進んでしまったりと、豊かな生活を送れなくなる危険性があります。

収入に不安を感じる

結婚や出産・育児などのライフイベントを経験すると、幸せの反面、自分の収入の低さや不安定さから将来への不安も膨らみやすいです。

「国民年金に加入しているが、自分はちゃんと基礎年金を将来もらえるのか」
「夫は定年まで働けるのか」

など、よっぽどの世帯収入がない限り、万が一の場合に備えて、専業主婦ではなくパートに出て長く働きたいと考えている方も多いことでしょう。
子どもを出産し育てるには何事にもお金が必要です。
高校入学から大学卒業まで公立で過ごす場合は約1000万円、私立で過ごす場合は倍の約2000万円と、子ども一人を育てるだけでも、膨大なお金を必要とします。(※)

昨今、未婚化や晩婚化で少子化が著しく加速している日本では、結婚や出産・子育てに対する女性の負担が大きいので、定年世代になっても仕事を続けざるを得ない状況といっても過言ではありません。

(※)参照:日本政策金融公庫HP「令和3年度教育費負担の実態調査結果」(参照2024.11.11)

健康維持

仕事をすることで必然的に、頭の体操をしている状態を保っていたのにもかかわらず、今まで働いてきた人が仕事を辞めて働かなくなると、頭を使う機会や運動が不足し、認知症のリスクが高くなります。

しかし、仕事をしながら体や頭を動かし運動することで、糖尿病や心疾などをはじめとする生活習慣病や、超高齢社会の課題でもある認知症の罹患リスク予防にも繋がります。
健康で長生きするためにも、年をとっても働きに出たいという方が多い理由のひとつとして、健康維持が挙げられます。

日数や時間がある程度柔軟で気楽に働ける

正社員雇用の場合は、福利厚生など手堅い待遇を受けられることが多いですが、一方で、パートでの勤務だと、責任感のある業務を振られることも少ないため、正社員と比較して「プライベートを優先しやすい立場」というメリットがあります。
特に、子どもが小さいころは、急なタイミングで早退や欠勤をしなくてはいけない場面に何度も遭遇するでしょう。

急な欠勤や早退に理解のある職場を選ぶと、比較的快適に働けますよ。

家以外で完全にひとりの時間が欲しい

家でひとりきりになれたとしても、どの瞬間も主婦であることに変わりありません。

ふとした瞬間に洗濯や掃除、買い出しなどを考えない完全にひとりの時間を、ストレスを溜めないためにも必要としている方が多いです。
毎日育児や家事に忙しない日々を送っている主婦にとって、いつもの環境から離れて仕事をする時間は大切な息抜きの時間になっています。

定年がない主婦のパートでは何歳まで働く人が多い?

ここまで、パート勤務には基本的に定年制度がないことや、自分の理想や目的にぴったりな仕事は長く続けたいと考える主婦が多いことを解説しました。

では、長く働きたい主婦は何歳まで働きたいと考えているのでしょうか。
実際に定年制度がないパート勤務で働く主婦に、将来の予定について調査しました。
なんのために働くか、いつまで働くかなど、実際に将来の自分をイメージしてみてください。

頭と体が限界を迎えるまで

「仕事を辞めるとボケてしまいそう」「体を動かさないと老化が加速しそう」など、老化の進行に不安を感じ、頭と体が限界を迎えるまでは働きたいと思っている主婦は多いです。

先述のとおり、仕事で頭を動かすことは脳をトレーニングしている状態と一緒。
いままで取り組んできた習慣を、一気にやめてしまうと老化のスピードが加速してしまいます。
今まで問題なく取り組めた仕事が、体調や体力の影響でパフォーマンス能力が低下してきたことを実感したら徐々に出勤回数や時間を減らすなど、退職の準備を整えると良いでしょう。

年金をもらうまで

財政状況の悪化により、「年金はちゃんともらえるのか」「年金だけで生活はできるのか」などの、年金支給の不透明さも働き続ける理由に影響しています。

なかでも、住宅ローンの返済が残っている場合、定年の年齢を過ぎても働き続ける人が多いようです。
また、年金をもらうまでは働ける限り働きたいと目標にしている主婦も多いです。

働くことに飽きるまで

多くの主婦が「なんとなく飽きたら仕事辞めよう」「夫が定年退職したらパートを辞めよう」など、具体的な期間を決めずにパートをはじめています。

しかし、パートをはじめてからは、「仕事が生きがい」「夫が定年したけど家でずっと2人きりは息が詰まるからパートを続けている」など、パートをはじめた当初から辞めどきのビジョンがガラッと変わった方も多いようです。
このような方々は、具体的な期間を決めないで、働くことに飽きたときが辞めどき、目標の達成や稼ぎたい欲がなくなったときが辞めどきと考えています。

30代から働ける!長く働けるおすすめのパート5選

令和4年度の、第1子出産時の平均年齢は30.9歳。(※)

30代は、子どもが幼稚園や保育園デビューをして、ひとりの時間が増えた主婦も増える世代です。
ここでは、短いブランクで社会復帰したいと考えている主婦に向けて、30代から長く働けるおすすめのパートを5つ紹介します。
(※)参照:厚生労働省HP「結果の概要」(参照2024.11.11)

介護職

介護職は、資格や経験が不問の仕事です。

2024年現在、超高齢化社会に突入している日本では、「医療・福祉業界の人材不足」が問題視されています。

なかでも、特別な資格や経験を問わない介護職は、求人数も全国各地で増加傾向にあり、その分自分に合った条件の求人とマッチしやすいです。
また、介護職を経験していると万が一の転職や親族の介護など、いざという時にも活かせるスキルが身につきます。

マンションの管理人

マンションの管理人は、年齢を重ねるたびに重宝されやすくなります。

さまざまな人生経験を積んでいたり、多くの人々とコミュニケーションを取っていたりした方は、多様な入居者の要望に対応できるスキルを持ち合わせていると評価されます。
特に女性は、日ごろから細かい気配りができたり、相手の求めていることを先読みできたり、気を遣えたりするので即戦力として活躍できる現場も多いです。

事務職

事務職の中でも特に、経理事務の仕事は事務職の入門ともいえるほど人気の職業です。

簿記検定2級以上を取得している人材を優遇している企業も多いですが、無資格で働ける職場もあります。
仕事をしながら簿記検定の取得に向けての勉強や書籍の購入、セミナー参加費を負担してくれるなど、サポート体制が整っている職場を選ぶと給料が増えたり、長期的に働けたりするなどのメリットも豊富です。

家事代行

日ごろから料理や洗濯、掃除など家事をこなす主婦のなかでも、家事は朝飯前だという方には家事代行のパートがおすすめ。
なにより、家事代行の仕事の魅力は、勤務可能な健康状態であれば、ほかの仕事に比べて何歳でも働くことができる点です。

人のために自分の力を捧げられる方や、誰かのために働くことにやりがいを感じる方にとっては、まさに天職ではないでしょうか。
また、短時間から長時間、週1や毎日など働き方も幅広く、仕事とプライベートを両立しやすい傾向にあります。

資格や趣味を活かせる仕事

結婚や出産を機に仕事を辞めた方の中には、仕事で活かせる資格を眠らせている方も多いのではないでしょうか。

せっかくの資格を活用しないのはもったいない!

図書館司書や介護福祉士、看護師や准看護師、歯科衛生士などは、時給や待遇も良い職場が多く、人手不足の保育士などは、比較的すぐに働けることが多いというメリットも。
さらに、ヨガインストラクターやエステティシャン、美容師など美容に関する仕事もポジション次第では長く働けます。

主婦が長く働けるパートを選ぶコツ

本記事をご覧の主婦の皆様のなかには、既に求人サイトやフリーペーパーなどでパートを探している方も多いのではないでしょうか。
ここからは、長く働けるパート探しに役立つ3つのコツを解説します。

コツをしっかりを抑えることで、理想の仕事に出合える確率も高まるので、ぜひ参考にしてください。
既にパートで働いている主婦の方は、現在の状況に当てはまる項目があるかも確認してみてくださいね。

就業規則がしっかり定められている勤務先を選ぶ

就業規則に定年がきちんと明記されていない場合、正当な理由以外で65歳になる前にある日突然、不当な圧力や退職を促されるケースもあります。
この場合は、「会社都合の退職」に該当する可能性が非常に高く、雇用保険に加入している状態で会社都合の退職であれば、自主都合退職より早い期間で失業手当を長期間もらえたり、解雇予告手当を受け取れたりします。

ただし、上記に当てはまるのにもかかわらず退職願や退職届の提出を求められ、「自主都合の退職」を促す悪質なケースも。

これらのトラブルを避けるためにも、仕事探しの段階で会社の就業規則がきちんと制定されているか、企業として不自然な点がないか、疑問や曖昧なことは入社を決める前に真意を追及し不安を解消することが重要です。
週に20時間未満の勤務や31日未満の雇用期間の人を除き、労働者の雇用保険への加入は義務として法律で定められています。(※)

雇用保険に加入していないと、万が一職を失った場合に手当や制度を利用できないので注意してください。
悪質なトラブルに巻き込まれてしまった場合は、労働基準監督署や管轄のハローワークに相談しましょう。
(※)参照:厚生労働省HP「雇用保険の被保険者について」(参照2024.11.11)

体力を消費するハードワークがない仕事を選ぶ

年齢とともに体力も衰えていくのが人間。
今は大丈夫でも、長く働きたいなら過酷なハードワークは避けることをおすすめします。

特に、荷物の配送や倉庫でのピッキング、長時間立ちっぱなしの接客業などは、長くパートを続けたい主婦には体力を問われる職業です。
また、未経験の仕事にチャレンジする場合は、覚えることが多いとミスに繋がったり、最新のシステムや機器を使いこなせなかったりと、働くモチベーションの低下が懸念されます。

身体や体調を壊してしまったら本末転倒です。
仕事も健康的な生活も体が資本なので、無理をしない程度で働ける仕事を選びましょう。

働く目的を決めておく

「何のためにはたらくのか」「何歳まで働くのか」など、あらかじめ働く目的を決めておきましょう。

例えば、子供が大学を卒業するまで、ローンの返済が終わるまで、家計の足しにするため、自分で自由に使えるお金を作るためなど。

そうすることで、仕事探しの軸や働くためのモチベーション、いつまで働くかなどをイメージしやすくなります。
また、求人内容に「主婦・未経験歓迎」や「主婦・シニア活躍中」などのキーワードがあると、実際に主婦やシニアが働いている環境であることが多いです。

このような職場は、急な休みやプライベート優先の出勤日数などにも理解があり、主婦が働きやすい体制が整っています。

主婦でも長く働けるパートで理想の将来を実現しましょう!

本記事では、主婦が長く働けるパートについて解説しました。

現在、パート勤務をしている方は、成り行きに任せて行動していることが多いのではないでしょうか。
また、はじめからいつまで働くか具体的に考えて求人を探している方も少ないと思います。

辞めどきを失ったり、悩んでいたりする方は、パートの目的や目標、働きがいはなにかを再確認してみると新たな発見に出合えるかもしれません。
これからパート勤務をはじめようと考えている主婦の方は、本記事の内容を抑えておくことで、より長く働ける自分にぴったりなパートを見つけられる可能性が広がります。

パート探しの際には、しっかりと事前準備や将来設計を行い、これからの人生100年時代に備えてくださいね。

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