50代からでも遅くない!長く続けられるパート選びのポイントやおすすめのパートを解説

50代からでも遅くない!長く続けられるパート選びのポイントやおすすめのパートを解説 おすすめのパート

主婦が50代を迎える頃は、パートナーの定年退職・子どもの大学進学・ライフスタイルのマンネリ化など、環境や人間関係が変化しやすい時期ともいえます。

さらに、両親の介護が必要になったり自身の体調に不調を覚えたりと、健康面でも変化や不安を抱きやすいタイミングです。
また、経済的な不安があったり生活スタイルが変わったりで、パートを検討する人も多いと思います。

本記事では50代の主婦に向けて、今からでも遅くないパート探しのコツや長く続けられるパートに就くための条件、50代からでもはじめやすいパートについて解説します。
50代以降の『ミドル世代』の方は、ぜひ当記事を参考にしてお仕事探しをしてみてくださいね。

50代からパートをはじめるのは遅くない!実際にパートで働く女性の比率は?

コロナ禍以降、非正規雇用労働者は増加傾向にあります。

2024年には国内の非正規雇用労働者が2,126万人と前年に比べ約2万人増加し、非正規雇用労働者の48.3%がパート就業者です。(※1)
そして、女性の非正規雇用労働者は約74万人と前年より約3万人も増加していることがわかります。(※2)

女性の非正規雇用労働者が増えているのは、下記のようなライフステージの変化や老後のことを具体的に計画し始めた世代で働き出す人が多いのも一つの要因となっています。

45歳~54歳
子どもに付きっきりでなくても良くなった世代

55歳~64歳
子どもが自立をして自分に使える時間が極端に増えた世代

65歳以上
正規雇用を終えた年金世代

こちらの世代は非正規雇用労働者の61.5%を占めていて、今も増加傾向にあります。

(※1)参照:厚生労働省HP「「非正規雇用」の現状と課題」(参照:2025.3.7)
(※2)参照:総務省統計局HP「労働力調査(基本集計)2024年(令和6年)平均結果の要約」(参照:2025.3.7)

企業が50代のパートを重宝する4つの理由とは?

50代は、パートとして企業から求められやすい年代でもあります。

ここでは企業側の目線で、50代の主婦を積極的に採用したい理由について解説します。

一般的なマナーや礼儀・作法を教える手間

50代以降の女性はバイト経験や正社員経験がある人が多く、職場での立ち振る舞いや礼儀・作法が自然と身についていることが多いです。

一般的なマナーや礼儀などが身についている人だと一から教育する必要がないので、企業側の手間が省けます。
また、家庭や子育てなどを経て『ある程度余裕がある人』というイメージが強くなり、「この人なら責任のある仕事を任せても大丈夫」と思われやすいのもポイントです。

例えば保育園パートの場合、子どもとの接し方や保育補助などの業務に子育て経験が活かせますし、保護者からのクレームにも落ち着いて対応できるので、即戦力として期待されます。

ある程度時間に余裕があり働き方が柔軟

子を持つ50代は、子どもから目が離せない時期を終えた人や子どもが自立した人が多い年代です。

「自分の時間ができたからパートをはじめたいけど年齢が心配……」
「パートをはじめたいけどブランクがあるから不安……」

など、年齢やブランクに対して不安を抱いている人も少なくありません。

しかし、子ども中心のスケジュールから卒業しはじめた50代の主婦は、企業にとっては長時間勤務や柔軟なシフトに対応してもらえる貴重な人材です。
特に、スーパーやコンビニ・ドラッグストアなどの販売業やファミレスやファストフードなどの飲食業では、学生が働ける夕方までの時間帯を任せられるので、重宝されやすいといえます。

働き手不足

超高齢化社会の一途をたどる日本は、総人口の約3人に1人が65歳以上と高齢化が進み続けています。
少子化も急激に進んでいるので、多くの企業で働き手不足になることが予想されています。
そして、これらの問題に加えて危惧されているのが『2025年問題』です。

2025年問題とは『第一次ベビーブーム(1947〜1949年)』に生まれた人々が2025年に75歳以上の後期高齢者になることで、社会全体で人手不足が生じることが懸念されているものです。

今後、業種を問わず人手不足が加速すると考えられるため、即戦力として働ける50代は貴重な存在として注目されています。

コミュニケーション能力の高さや安定感

50代は、長い人生経験でさまざまな人たちと接してきたからこそ、相手の気持ちを読み取ったり相手に合わせて話しができたりといった、コミュニケーション能力が高い人が多い世代です。

老若男女問わず幅広い世代の人と接してきた50代だからこそ、学生アルバイトにはない大人としての落ち着きや安定感を存分に発揮できるでしょう。

50代の主婦がパートで働く理由と求める条件とは?

45歳〜65歳以上のパートが増加しているとご紹介しましたが、実際にパートとして働く主婦は一体何を目的に働いているのでしょうか。

ここでは、パートとして働く理由やパートを探す上で譲れない条件を、実際にパートで働く先輩主婦の声とともにご紹介します。

主婦がパートで働く理由

先輩主婦の方々がパートをはじめた理由はさまざまです。

・物価高の影響で専業主婦だときつくなってきた。
・老後のお金を蓄えたい。
・こどもが親元を離れたので時間に余裕ができた。
・年金をしっかりもらえるか不安。
・子どもの大学進学のため。
・自由に使えるお金が欲しい。
・定年退職する夫とずっといるのは大変

さまざまな目標や昨今の経済状況が、パートをはじめる理由になっていることがわかります。

また、50代になると、夫の定年退職やシニア社員への変更に伴う残業代のカットや収入の減少があったり、子どもの大学進学で支出が増えたりと、今まで専業主婦をしていた主婦がパートを検討する時期でもあるようです。

58歳/調理補助・食堂スタッフ
「夫が定年になったら2人で休もうとおもってパートを始めたけど、職場の仲間に恵まれてるしなによりボケ防止になってる気がするからやめたいとは思わない」

56歳/販売業・スーパー
「無理なく働けるし今では働いているほうが健康的に感じます。ずっと家にいる生活をもう想像できないですね」

55歳/医療従事者・医療事務
「息子が大学を卒業するまでって決めてたけど、仕事をしなくなったら一気に老化が進みそうで辞めたいとは思わなくなりました」

主婦がパートに求める条件について

ここでは、50代からでも長く続けられるパートを見極める条件について解説します。

シフトの融通が効きやすいか

50代は、親族の介護が必要になったり、自身の体調不良があったりで、どうしても休まないといけない日が増えてくる年代でもあります。

『勤務時間の調整ができるか』『急な休みが取れるか』『理解のある職場環境か』は、長く仕事を続けるうえで最も重視すべきポイントといえるでしょう。

仕事内容が自分に合っていて満足できる時給か

仕事内容が不得意なものでないかという点も、気にするべきポイントです。

自分の好きな仕事や得意なジャンルの仕事なら、辛いことがあってもプラスに気持ちを切り替えられやすいです。
一方で、もともと向いてない仕事や苦手意識がある仕事だと、失敗することも多いでしょうし、気持ちの切り替えがうまくいかずネガティブな気持ちに陥ってしまう可能性があります。

また、仕事内容に見合った給料が支給されるかも重要です。
好きな仕事でも給料が希望とマッチしていなければ、長く続けるのは難しいでしょう。

体力や体調の限界や働くのに飽きるまで長く続けられるか

長く働きたい場合、パートに定年制度が設けられていないかを確認することも重要です。

パート就業者の定年制度は法律で決まっているわけではないですが、職場によってはパートに定年が設けられていることがあり、これは『就業規則』に明記されています。
パート用の就業規則がない場合は、基本的に正社員と同じ就業規則となるので、パートを始める前に責任者にしっかり確認しておきましょう。

52歳/・食堂スタッフ
「面接のときに65歳で定年と聞いてパートにも定年があるんだ!と初耳。長く働きたかったので応募する前にしっかり確認しておくべきでした…」

61歳/宿泊業・客室清掃
「区切りをつけずに長く働きたいと面接で伝えたら、短時間の勤務で自分のペースで働けるように配慮してくれました。まだまだ続けるつもりです」

パート探し中の50代必見!長く続けられるおすすめのパート6選

ここからは、50代の主婦におすすめの、長く続けられるパートを6つご紹介します。

医療・介護関係

先述のとおり、少子高齢化が加速する日本では、医療・介護従事者の人手不足が問題視されています。

看護師資格や准看護師資格などを持っている人であれば、時給や待遇面で優遇されるケースが多く、即戦力としての需要も高めです。
比較的、自身が求める条件で仕事を探しやすいといえるでしょう。

そして、パートは正社員と比較して残業が少ない点も家庭を持つ主婦にとっては嬉しいポイントです。正社員と比べると責任も軽くなるので、メンタル面でも長く続けやすいといえますよ。

事務職

事務職は、データ入力や書類作成、書類の整理などを行います。

事務職は長期の採用が多く、一般企業や役所など働く場所の選択肢も多いため、主婦から圧倒的な人気を集めています。

求人数は多めですが、条件や待遇が良い職場はすぐに埋まってしまうので、少しでも気になったら未経験でも積極的にチャレンジする気持ちが大切です。
PCスキルやデスクワーク経験がある人は、即採用される可能性もありますよ。

コールセンター

コールセンターでは、コミュニケーション能力や礼儀や正しい言葉遣いが求められるので、50代の主婦は重宝されやすいです。
また、デスクワークで足腰の負担をおさえられるのも、長く続けやすいポイントです。

マニュアルも用意されていることがほとんどなので、未経験の方にもピッタリといえるでしょう。

同世代の主婦をはじめ、フリーターや正社員などたくさんの人が働いているので、シフトの融通もききやすいですよ。

教育関係

子育て経験がある人は、保育園や学童などの子供に関連するパートもおすすめです。

正社員よりも残業が少なめなので、精神的な負担もおさえられます。
また、親御さんとのコミュニケーションも必要になるので、さまざまな世代とコミュニケーションをとってきたこれまでの経験を活かせるでしょう。

人手不足が問題視されている業界の一つなので、その点でも長く続けやすいといえます。

調理補助

食堂や給食など、調理の仕事は同世代の主婦が多い傾向にあります。

基本的に朝から昼過ぎまでの固定シフト制となりますが、企業や学校と同じスケジュールなのでしっかり休息を取れるのも長く働けられるポイントです。

家事経験がある主婦を積極的に採用している職場が多く、出勤時間が安定しているため生活リズムが整いやすいというメリットもあります。

飲食店

飲食店は、マニュアルがしっかりと整備されているところが多く、未経験の方でも安心して働けます。

また、学生やフリーターなどの若年層が多く在籍しているので、『平日のランチタイムだけ』『扶養の範囲内で働きたいから今月は少なめ』といったシフトの希望も叶いやすいです。

最近はセルフサービスのお店も増えているので、接客が苦手な人や仕事の飲み込みが遅い
人でも問題なく働き続けられるでしょう。

長く続けられる理想のパートに出会うためのコツとは?

パートをはじめてから後悔しないためにも、希望する条件を整理する必要があります。

『どんな仕事をしたいか』『何のために働くか』『いつまで働くか』『その仕事を魅力的に思うか』など、パート探しのゴールをしっかりと決めておきましょう。
また、パート探しの際に疑問が生じた場合は採用担当者に確認をしておくと、パートをはじめてからの後悔や条件の不一致によるトラブルを防ぐことができます。

以下で、希望する条件を整理してパート探しを行った方々の体験談をご紹介しますので、パート探しの参考にしてみてくださいね。

55歳/販売業・スーパーのレジスタッフ・勤続年数8年
「意識したのは、もう若くないから重労働はダメ。とにかく収入が目的だから時給は1,200円以上。あとはやっぱり通勤しやすい。この3つですね。」

56歳/医療・歯科衛生士・勤続年数4年
「子供が生まれるまでは歯科衛生士として働いてました。資格を持っていると時給を優遇してくれると聞いたので、ほかに気になる歯医者を複数見比べて自転車で通勤できる今の場所を選びました。定年制度がなかった点も決め手です。」

59歳/飲食・キッチン・勤続年数10年
「新しく覚えるのが苦手なので、マニュアルが整っている大手企業に絞って探しました。おかげでサポート体制にも満足だし福利厚生が充実しています。同世代の主婦もたくさんいるので心強いです。還暦過ぎても続けます。」

まとめ|50代から長く続けられるパートは自分に合っているかを見極めることが重要!

本記事では、パートをはじめたい50代の主婦に向けて『先輩主婦や企業のリアルなパート事情』『パート探しのコツ』『長く働けるおすすめのパート』などを詳しく解説しました。

45〜65歳以上の非正規雇用者が増えている背景には、少子高齢化・働き手不足・物価高などさまざまな社会的・経済的要因が関係しています。
特に医療・介護業界は既に人手不足に陥っているので、資格を眠らせている主婦の方は即戦力として活躍できるでしょう。

医療・介護業界以外でも、柔軟に働ける50代以降の年代は重宝される傾向にあります。

パートをする目的や譲れない条件などをしっかりと整理して、長く続けられるパートを探してくださいね!

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