主婦に派遣は向いている?パートとの比較・メリットデメリット・おすすめの職種を解説

主婦に派遣は向いている?パートとの比較・メリットデメリット・おすすめの職種を解説 働き方

「主婦に派遣はおすすめなの?」
「派遣にはパートと比べてどんなメリットやデメリットがあるの?」

仕事探しに悩む主婦の方の中には、パートだけでなく派遣について詳しく知りたいという人も多いのではないでしょうか。

本記事では、派遣に興味のある主婦の方に向けて下記の内容をわかりやすく解説します。

・主婦の派遣とパートの違い
・主婦が派遣を選ぶ理由
・主婦が派遣で働くメリット・デメリット
・主婦におすすめの事務職派遣
・派遣会社を利用する際の実際の流れ

派遣という働き方の特徴を理解して、憧れのライフスタイルを実現しましょう!

主婦の派遣とパートは何が違う

主婦の派遣とパートには、以下のような違いがあります。

雇用形態派遣パート
時給パートと比べてやや高めに設定されることが多い最低賃金やそれに近い金額に設定されることもある
賞与時給に含まれている就業先によって有無が異なる
社会保険、雇用保険への加入原則加入する労働者ごとに異なる
契約期間原則ひとつの就業先では3年まで通算の雇用期間が5年を超えれば無期雇用に転換できる
通勤交通費あり就業先によって有無が異なる
退職金時給に含まれる就業先によって有無が異なる
転勤なし場合によっては近隣店舗への転勤がある
研修・教育制度あり(派遣会社ごとに内容は異なる)あり(就業先によって内容は異なる)
サポート体制派遣会社による定期面談や電話相談を受けられる就業先によって異なる

時給面でいえば、派遣はパートよりも高く設定される傾向にあります。

また、派遣会社からのサポートやフォローアップもあるため、派遣先で何らかのトラブルが発生した場合でも安心して相談できます。

自身のスキルを活かしつつしっかり稼ぎたいと考える主婦の方であれば、派遣を選ぶ方がおすすめです。

一方で、パートであれば同じ職場で5年を超えて働けば労働者からの申し出によって無期雇用に転換できます。しかし、派遣はひとつの職場で最長3年までしか働くことができず、雇用が不安定になる場合があります。

派遣とパートそれぞれにメリットとデメリットがありますので、きちんと特徴を理解した上で働き方を選びましょう。

主婦が派遣を選ぶ理由

主婦の方が派遣を選ぶ理由はさまざまです。

たとえば「パートよりも時給の高い職場でしっかりと稼ぎたい」「福利厚生やサポートが充実した環境を選びたい」といった主婦の方もいます。

さらに「子育て中で突然の残業や休日出勤に対応するのが難しく決められた時間だけ働きたい」「家族との時間やプライベートを確保できる働き方をしたい」といった理由から派遣を選ぶ主婦の方も多いです。

もし、派遣とパートでどちらを選ぶべきか悩むのであれば、一度派遣会社へ面談に行くのもおすすめです。

自身の希望する条件や働き方を実現できるか相談してみましょう。

以下で、派遣という働き方を選んだ主婦の体験談をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

家計を支えるためにパート先を探していましたが、子育てでブランクがありきちんと働けるか不安でした。

そんな時に派遣であれば自分の希望を聞いた上でおすすめの仕事を紹介してもらえたり、働き始めた後も定期的な面談やサポートを受けられたりすると聞き、それなら安心して仕事が続けられると思い利用することにしました。

実際に派遣を選んでみて、パートよりも高待遇で働けたり、困ったことがあれば派遣会社に相談できたりするので、とても満足していますよ♪

主婦が派遣で働くメリット・デメリットとは

ここでは、主婦が派遣で働く際のメリットとデメリットをご紹介します。

実際に働き始めてから「こんなハズじゃなかったのに!」と後悔しないためにも、しっかりと派遣に関する特徴を理解することが大切です。

主婦が派遣で働くメリット

主婦が派遣で働くメリットは、以下の5つです。

求人の幅が増える

派遣には、パートと比べると求人の幅が増えるという特徴があります。

パートは、求人サイトや地域の情報誌、ハローワークなどを通じて求人探しをする必要があり、地域によっては求人数そのものが少なかったり、なかなか条件に合う職場を見つけられなかったりすることも多いです。

一方で、派遣の場合は派遣会社が保有する求人情報の中から職場を探すことができ、中には一般では公開されていない非公開求人が掲載されていることもあります。
加えて、派遣会社に自身の希望を伝えておけば、条件に合った求人を紹介してもらうことも可能です。

これまでなかなか理想的なパート先を見つけられなかった人や、思い切って新しい職種にチャレンジしてみたいと考える主婦の方にとって、派遣はおすすめの選択肢といえるでしょう。

時給が高い

派遣の求人は、パートよりも高めに時給が設定される傾向にあります。

たとえば、2025年4月の東京都の最低賃金は1時間あたり1,163円(※1)に設定されていて、この条件で求人募集するパートは多いです。

一方で、厚生労働省が発表した『令和5年度労働者派遣事業報告書の集計結果』によれば、派遣社員の平均時給は2,000円(※2)を超えており、パートよりも高時給での勤務が可能であることがわかります。

特に、ITやクリエイティブ分野、法務、経営、金融、保険などの専門職に従事する人は重宝されており、こうした経験を有する主婦の方であればパートよりも派遣を選んだ方がしっかりと稼げる可能性が高いといえます。

(※1)参照:厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」(参照2025.4.23)
(※2)参照:厚生労働省「令和5年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)」(参照2025.4.23)

希望に合った求人を紹介してもらえる

派遣の場合、登録面談時に自身の希望を伝えることで派遣会社が条件に合った求人をピックアップしてくれます。

また、もし求人がなかった場合でも派遣先の企業と交渉することで条件に合った仕事を紹介してくれることもあります。

そして、派遣は求人ごとに契約期間が定められており、期間が満了すればその職場をスッパリと辞められるのもメリットのひとつです。

契約期間が終了した後は別の派遣先を紹介してもらえるため、短期間でさまざまな職を経験しながら自分の向き不向きを見極めることもできます。

飽き性でひとつの職場だけにとどまることが苦手だったり、自身のスキルを十分に活かせる環境を見つけたかったりする主婦の方にとって派遣という働き方は非常に適しているといえます。

長期休暇を取得しやすい

派遣会社によっては、福利厚生の一環として長期休暇制度が設けられることもあります。

また、派遣社員であっても条件を満たせば有給休暇を取得できるため、就業先と事前にシフトの相談をすれば大型連休を取得することも可能です。

さらに、派遣はあらかじめ決められたシフトに出勤すれば問題なく、残業や休日出勤を要請されることはほとんどありません。

事前にスケジュールを決めやすいため、子どもの習い事や学校行事などにも安心して参加できます。
派遣先によっては週に3〜4日、1日3時間〜といった働き方ができることもあり、家族との時間を大切にしたい人や、プライベートを確保してメリハリをつけて働きたい主婦の方におすすめです。

何かと派遣会社に相談できる

派遣社員の場合、仕事を始めた後でも何かと派遣会社に相談することが可能です。

実際に派遣で働く中で、就業先の人間関係に上手く馴染めなかったり、ハラスメントに悩んだりすることがあった場合、直接就業先に言いにくいことであっても派遣会社が間に入って相談に乗ってくれるため、安心して働き続けられます。

派遣会社は、派遣社員が不安を感じることなく長く就業先で活躍できるようにサポートすることも業務のひとつです。
しっかりとしたサポート体制が整っている派遣会社であれば、時間を問わずいつでも電話での相談を受け付けてくれて、仕事を続ける上でのアドバイスや就業先との交渉などもしてくれますよ。

主婦が派遣で働くデメリット

次に、主婦が派遣で働くデメリットを3つご紹介します。

3年を超えて同じ職場で働けない

パートであれば特に雇用期間が設けられていない場合、長く働き続けられることがほとんどですが、派遣は同じ会社で最長3年までしか働けない(※)と労働者派遣法で定められています。

せっかく仕事に慣れて職場の同僚達と良好な関係性を築けていても、3年働くと派遣契約は終わりとなってしまいます。
「同じ職場で働き続けたい」「雇用期間が満了するごとにイチから人間関係を築くのは面倒」と考える主婦の方にとって3年の期間制限ルールはデメリットになるといえるでしょう。

(※)参照:厚生労働省「派遣で働く皆様へ」(参照2025.4.23)

シフト制だと急な休みが取れない可能性がある

派遣はシフト制で働く職場が多く、希望休が通らなかったり当日欠勤ができなかったりする場合があります。

特に、子育て中の主婦の方であれば、子どもの看病や学校行事でどうしても休みがほしいときがあると思いますが、派遣先から理解を得られない可能性があります。

また、派遣は時給制で働くため、突発的な休みが続くとその分収入が減ってしまう点にも注意が必要です。
派遣で働く場合は、予定が分かっているのであれば早い段階で希望休を相談する、有給休暇があれば上手く活用して収入を確保するといった対応を行うと良いでしょう。

派遣会社ごとに時給が異なる可能性がある

同じ派遣先に就業していても、派遣会社ごとに時給が異なる場合があります。

これは、各派遣会社が設定するマージン率(派遣会社の取り分)が異なるためで、たとえば、派遣会社Aは35 %、派遣会社Bは25%のように設定されることがあります。
派遣先が派遣社員1人あたり3万円の料金を支払った場合、派遣会社Aの賃金は1日19,500円、派遣会社Bの賃金は1日2万2,500円となり、B社で働いた方がより収入が多いです。

また、福利厚生やサポート体制も派遣会社によって大きく異なるため、より良い条件で働くためには複数の派遣会社に登録した上で比較検討することが大切です。

子育て中の主婦は『事務職』がおすすめ

何かと忙しい子育て中の主婦におすすめなのが『事務職』の派遣です。

事務職の派遣にはさまざまな魅力があって、ワークライフバランスを重視しつつスキルを活かしたい方には非常に適しています。

ここでは、事務職の派遣の特徴を詳しく解説します。

福利厚生が充実していると子育て中でも安心

子育て中の主婦の方の中には、子どもを預けられる場所がなくて働きに出られないと悩む人も少なくないでしょう。

しかし、現在ではそうした主婦の方の活躍を手厚くサポートするために、福利厚生の一環として提携先の保育施設を格安で利用できたり、ベビーシッターを紹介したりしてくれる事務系の派遣会社が増えています。

また「子どもが突然体調を崩して仕事に行けなくなってしまった」「授業参観や運動会などの学校行事に参加したい」といった事情を考慮して、子育てをしながらでも活躍できる派遣先を紹介してもらうことも可能です。
派遣会社のHPに子育てに対するサポート内容が記載されていることもあるため、気になる会社があれば積極的にチェックしてみましょう。

出産前のスキルが活かせる

「簿記の資格を取得して経理として働いていた」「顧客担当としてクレーム対応をしていた」「人事として社会保険の手続きを担当していた」など、出産前に事務職に就いていた主婦の方であれば、それまでに培ったスキルや経験を活かして働くことが可能です。

パートとしても事務職の人気は高いですが、高度なスキルを持った人材が求められやすい派遣社員という働き方を選べば、同じ仕事内容でもより高時給で働けます。

また、派遣会社からの定期的なサポートやフォローアップなどが受けられますし、契約期間が決まっていることで目標を持ってキャリアアップにも取り組めます。
派遣先によって求められるスキルは異なりますが、少しでも事務経験があればぜひアピールすることをおすすめします。

医療事務で働く主婦の体験談

ここでは、実際に派遣社員として医療事務の仕事に就いている主婦の声をご紹介します。

子どももある程度大きくなりもう一度外に働きに出たいという思いから派遣会社を通じて医療事務の仕事を紹介してもらいました。

手に職をつけたいという思いから子育ての合間にメディカルクラークの資格を取得していたことが功を奏し、自宅から車で10分ほどのクリニックで働けることに。

今回選んだクリニック以外にも多くの病院が医療事務を募集していて、自分の生活圏から職場を選べる安心感があって良いですね。

お給料の方も専門職ということもあって高めに設定されていて、住宅ローンの返済や子どもの習い事など何かと物入りな我が家はとても助かっています。

あと、女性が多い職場ということもあり、子どもの都合でどうしても休みたいという場合も理解を示してもらえるのがありがたいです。

もし仕事選びに悩んでいるのであれば、資格を取得して医療事務に挑戦してみるのはおすすめの選択肢です。

医療事務はどの病院でも求められる求人数の多い仕事であるため、選択肢の幅が広いという魅力があります。

また、職場に女性が多いため、主婦ならではの事情についても理解を得やすいといえるでしょう。

派遣会社登録から勤務開始までのポイントや流れを紹介

ここからは、実際に派遣会社に登録して仕事を始めるまでのポイントや流れをご紹介します。

「これから派遣で働きたいけど分からないことだらけで不安」「良い条件の派遣先で安心して働きたい」という主婦の方は、ぜひ参考にしてくださいね。

[登録]自分に合った派遣会社を見つける

派遣で働く上でまず意識したいのが、自分に合った派遣会社を見つけることです。

保有する求人数や時給、福利厚生などの条件面はもちろん、担当者の対応、就業後のサポート体制、実際に利用した人の口コミなど、さまざまな角度から派遣会社を選ぶ必要があります。

また、派遣会社は1社だけに絞らずに複数社登録することがおすすめです。
A社にはなかった求人がB社にはあったり、同じ職種であってもC社の方がより高い時給で求人を出していたりするケースも珍しくありません。

より良い条件で働くためにも、複数の派遣会社に登録して求人を比較検討しましょう。

[面談]条件にマッチする求人を探す

派遣会社との面談時に、自身の求める条件にマッチする求人を探します。

業種、時給、勤務時間など、自身の希望をしっかりと伝えることで、面談時にスムーズに求人をピックアップしてもらえます。
派遣会社のHPには取扱い求人の一部が掲載されているため、事前にどのような仕事があるのかをチェックすることもおすすめです。

面談は、各派遣会社の本社や支店で行われるほか、場合によっては自宅でのWEB面談、カフェでの出張面談が実施されることもあります。

[派遣先紹介]仕事を決める

無事に面談が終わったら、実際に派遣先を紹介してもらって仕事を決めます。

担当者があなたに合った求人をピックアップしてくれますし、自分で気になる職場を見つけた場合は派遣先に取り次いでもらえます。
今すぐにでも働きたいといった理由から自身の希望とは違った派遣先を選んでしまう主婦の方もいますが、もし自身の求める条件にマッチする職場でなかった場合は、後日改めて別の派遣先を紹介してもらえます。

より良い派遣先で働くためには、慌てたり妥協したりすることなくじっくりと求人を見極めるのがポイントです。

[挨拶]顔合わせとして派遣先に訪問

派遣先が決まったら、実際に働く職場に行って顔合わせを行います。
労働者派遣法で、派遣先の企業が派遣社員を選考することが禁止されているため、就業前の筆記試験や面接などは実施されません。

ただし、労働者と派遣先の両者が一切面識がないままいきなり仕事を始めるのはリスクがあるため『顔合わせ』という形をとってお互いの感触を探ります。

労働者は会社の雰囲気や実際の仕事内容、派遣先は労働者の人柄や能力などを確認しますが、自分に合わない職場だと思えば断ることもできますし、逆に派遣先から就労を見送られることもあります。

[勤務開始]派遣会社と契約を結ぶ

派遣先との顔合わせで特に問題がなければ、派遣会社と契約を結んで勤務が始まります。

派遣先と就業開始日を相談するとともに、実際に働く際に用意すべきものや注意点などがないかも事前に確認しておきましょう。

また、勤務が始まった後でも派遣会社は、あなたが安心して働けるようにさまざまなサポートをしてくれます。
「事前に聞いていた仕事内容や待遇と異なる」「派遣先での人間関係に上手く馴染めず困っている」「ハラスメントや嫌がらせに悩んでいる」など、もし不安なことがあればどんな些細なことでも派遣会社に相談することをおすすめします。

まとめ|派遣もパートも主婦におすすめ!自分らしい働き方で理想のライフスタイルを実現しよう

主婦の方にとってパートは魅力的な働き方ですが、以下のような希望があれば派遣を選ぶことも検討すると良いでしょう。

・パートよりも高い時給で働きたい
・ひとつの職場だけでなくさまざまな仕事にチャレンジしてみたい
・突然の残業や休日出勤の要請が少ない職場でプライベートを重視しながら働きたい
・何かあった際に安心して相談できるサポート窓口がほしい

派遣として働くのであれば複数の派遣会社に登録して就業先を選ぶことがポイントです。

同じ派遣先で働く場合でも、派遣会社が違えば時給や福利厚生が大きく異なる場合があるため、じっくりと比較検討した上で仕事を始めましょう!

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