「パートの交通費が出ないのって違法じゃないの?」
「交通費の出ないパートでもしっかりと収入を得たい」
パートで働く主婦の中には、交通費が出ないことに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
交通費の日々の負担は決して軽いものではありませんし、パートとして働く以上、効率的に収入アップを目指したいところです。
・パートの交通費に関する基本的な知識
・パートで働く際の交通費の計算方法
・パートで交通費が出ない場合でも収入を最大限伸ばすコツと工夫
・交通費の出ないパート先で働く際に不安を解消するためのポイント
本記事でご紹介する内容をチェックして、交通費を抑えながらお得な働き方を手に入れましょう!
この記事では、一般的に「交通費」と呼ばれることが多い「通勤手当(通勤にかかる費用の補助)」についての解説をしています。
パートの交通費が出ないのは違法なの?交通費の基礎知識を確認!
パートの求人に交通費の記載がなくて「これって違法じゃないの?」と疑問に思ったことがある人もいるかと思います。
まずは、パートの交通費に関する基礎知識を確認しつつ、交通費の現状、正社員との違い、交通費の支給上限などについてもチェックしていきましょう。
パートに交通費を出さないのは法律違反ではない
パート従業員に交通費を出さなくても法律違反にはなりません。
交通費の支給は法律で定められた義務ではなく、企業が福利厚生の一環として自主的に設けているものだからです。
しかし、働き手にとって、交通費の自己負担は決して軽いものではなく、長くパートを続けるのであれば交通費が支給されるかは重要なポイントになります。
支給の形は企業によってさまざまで、実費が全額出る場合もあれば、「1日〇円まで」と上限が決まっている場合もあります。
また、マイカー通勤に対してガソリン代相当額を支給するケースもあります。
条件は職場ごとに大きく異なるため、求人を見る際は必ず詳細を確認しましょう。
7割以上の会社がパートにも交通費を出している
厚生労働省の資料(※)によると、有期雇用のパートスタッフに対して7割以上の事業所が交通費を支給しています。
人手不足が叫ばれる中、多くの企業が待遇面を改善して優秀な人材の確保に乗り出しており、今後も交通費の支給はさらに広がっていくと考えられます。
(※)参照:厚生労働省「令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査の概況_3 手当等、各種制度の実施、福利厚生施設の利用及び教育訓練」
(参照2026.1.28)
交通費の支給におけるパートと正社員の違い
厚生労働省の資料(※)でも確認できるように、パート従業員よりも正社員のほうが交通費の支給率が高いのが現状です。
ただし、2021年4月からは中小企業にも『同一労働同一賃金』の制度が適用されており、雇用形態を理由とした不合理な待遇差を設けることは禁止されています。
そのため、正社員と同等の仕事をしているパート従業員であれば、賃金だけでなく、交通費を含む福利厚生面でも待遇の見直しが進められるケースがあります。
現在の職場で正社員にだけ交通費が支給されている場合は、パート従業員に対する会社の方針を一度確認してみると良いでしょう。
また、交通費の支給を望む場合は、職場での自身の貢献度を具体的にアピールしたり、短時間勤務からフルタイム勤務への労働条件の変更を相談したりしてみるのもひとつです。
(※)参照:厚生労働省「令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査の概況_3 手当等、各種制度の実施、福利厚生施設の利用及び教育訓練」
(参照2026.1.28)
パートに交通費が出る場合の上限額
交通費や交通費は、企業が独自に設ける福利厚生であるため、支給上限額もそれぞれのパート先によって異なります。
たとえば『交通費は一律10,000円』という企業もあれば、実際にかかった交通費のみを支給する場合もあります。
企業によって支給条件や上限額はさまざまなので、まずは就業規則を確認し、不明点があれば担当者に問い合わせてみると良いでしょう。
もし交通費が自己負担になる場合は、公共交通機関やマイカー、自転車などをうまく活用しながら、もっともお金のかからない通勤手段を選ぶことが大切です。
短期や単発のパート求人では交通費が支給されないことが多い
1週間だけの短期間パートや、1日のみといった単発のアルバイト求人では、交通費が支給されないケースも多いです。
交通費の支給は、従業員に長く働いてほしい、少しでも通勤にかかる負担を抑えてほしいといった考えから、企業が独自に設ける福利厚生のひとつです。
そのため、はじめから短期間の雇用を前提としたパートに対しては交通費を出さない、支給したとしても少額のみという場合も少なくありません。
ただし、交通費の支給がない分、時給が高めに設定されている求人も多いため、交通費が出なかったとしてもしっかりと稼げることが多いです。
パートで働く場合の交通費を計算してみよう
交通費の支給の有無は、給料に大きく影響します。
ここでは、パートで働く際に必要となる交通費を、自家用車とバスや電車などの公共交通機関を使用する場合の2つのパターンに分けて解説します。
毎月どのくらいの交通費が必要となるのか、自身の交通手段に当てはめて計算してみましょう。
マイカーで通勤する場合
マイカーで通勤する場合、まずはGoogleマップや交通費計算アプリを使用して、自宅から職場までの通勤距離を確認しましょう。
求人に『1kmあたり20円のガソリン代支給』と記載されていれば、自宅から職場までの通勤距離×20円で支給される交通費を算出できます。
なお、通勤距離と経路は、通勤災害認定とも関係するため、原則的に合理的最短距離が採用されます。
「少しでも交通費を多く支給してほしい」「普段はこちらの道を使っているから……」といった理由で通勤距離を水増しすることはできません。
また、自動車・バイク・自転車で通勤する場合は、自身で駐車場代を負担しなければならない場合が多いほか、車検代等のメンテナンス費用や保険料なども考慮する必要があります。
場合によっては月々の負担が大きくなることも考えられるため、公共交通機関を活用して交通費を抑えることも検討すると良いでしょう。
公共交通機関で通勤する場合
公共交通機関で通勤する場合も、Googleマップや交通費計算アプリを使用することで月々の交通費を算出できます。
単に電車を利用するだけでなく、途中までバスを利用するなどさまざまなルートをシミュレーションすることで、よりお得な通勤手段が見つかることもあります。
また、切符を購入する場合と通勤定期券を用意する場合では、後者の方が交通費を抑えられるケースも少なくありません。
通勤定期券を購入するかどうかは、出勤日数と切符代を比較するとともに、交通費の支給条件や上限額を確認したうえで検討すると良いでしょう。
交通費と非課税の上限と課税非課税
パート先から支払われる交通費には、税金がかかる場合があります。
公共交通機関を利用する場合、1か月あたり15万円までは非課税ですが、それを超える部分は給与として扱われ、税金がかかります。
また、マイカーを使用する場合は、片道の通勤距離に応じた非課税限度額が定められています。
片道の通勤距離が2km以上10km未満であれば月4,200円、10km以上15km未満なら7,300円など、距離ごとに上限が設けられており、これを超える部分は給与として所得税の対象となります。
交通費が多くなると、その分支払う税金も増える可能性があるため、必要に応じて公共交通機関や自転車を活用するといった負担を抑える方法も検討しましょう。
パートで交通費が出ない場合に収入を伸ばすコツと工夫
交通費の支給がないパート先で働くと、毎月の自己負担が増えて総収入が減る可能性があります。
そして、少しでも出費を抑えるためには、ここでご紹介するコツや工夫を意識することが大切です。
以下のポイントをチェックして、収入を最大化できる働き方を心がけましょう。
自宅から近い職場を選ぶ
自宅から近いパート先を探すことで、交通費が出ない職場でも収入を最大化することができます。
徒歩や自転車で通える圏内であれば、余計な交通費をかける必要はないですし、仕事と家庭を両立しやすいのもメリットです。
通勤時間が短くなれば収入面以外にもさまざまな利点があるため、自宅からの通いやすさを軸にパート先を探すのもひとつの方法です。
時給が高い求人を選ぶ
交通費が出ないパート先で収入を最大化するには、時給が高い求人を選ぶことも大切です。
たとえば『時給1,500円+往復の交通費800円』の職場と『時給1,300円+交通費負担なし』の職場で8時間働く場合、前者の日給は交通費を差し引くと11,200円、後者は10,400円となります。
時給の高い求人の方が、交通費を払ったとしてもより多くの収入を得られる可能性があるため、好条件のパートがあれば積極的に応募してみましょう。
シフトの入り方を工夫する
パート先で交通費が出ない場合、シフトの入り方を工夫するのもひとつです。
『1日4時間×週4回』よりも『1日8時間×週2回』のシフトにしたほうが、同じ労働時間でも交通費の負担を減らすことができます。
空いた日に他のパートを掛け持ちすればさらなる収入を得られますし、副業にチャレンジしたりスキルアップのための時間に充てたりするのも良いでしょう。
シフトや働き方を見直して、効率的な収入アップを目指していきましょう。
福利厚生に着目する
パート先で交通費が出なくても、ほかの福利厚生に着目することで収入を最大化できる場合があります。
たとえば、無料の社員食堂や食事補助などがあれば、会社での昼食代やお弁当を持参する手間を浮かせられます。
他にも、ウォーターサーバーや置き菓子サービスなどがあれば勤務中の出費を減らせますし、従業員割引制度がある職場なら日々の買い物をお得に済ませることも可能です。
交通費支給の有無だけでなく、どのような福利厚生を設けているかもチェックして、パート先を探してみましょう。
リモートワーク求人を探す
パートを探す際は、自宅で業務を行えるリモートワーク求人を探してみるのもひとつの手です。
在宅のパートであれば交通費は一切かかりませんし、通勤時のストレスとも無縁です。
また、フルリモートではなく、週に1回は必ず出勤するといった条件でも、交通費の負担を大幅に減らすことができます。
ただし、リモートワークの場合、PCやネット環境などを自身で用意する必要がありますし、光熱費などのコストも別途かかります。
地域や季節によっては、冷暖房費が高額になる可能性もあるため注意が必要です。
パートで交通費が出ないかも?働く前の不安を解消するポイント
パートの求人に交通費の記載がないと「収入が減ってしまうのでは?」と不安になる人もいるでしょう。
ここでは、交通費の出ないパート先で働く前に知っておいたほうが良い、不安や疑問を解消するポイントを3つご紹介します。
仕事をするうえでの総コストを計算しておく
交通費の出ないパート先で働く前に、その仕事をすることでどのくらいのコストがかかるのかを計算して、収入をシミュレーションしてみましょう。
ここでいうコストとは、交通費だけでなく、ランチ代や制服のクリーニング代なども含めて必要となる経費のことです。
たとえば、時給1,500円で8時間働く場合、日給は12,000円になります。
昼休憩時のランチやドリンク代などが1,000円、交通費が往復で1,000円であれば、そのパート先で得られる日給は10,000円で1日にかかるコストは2,000円という計算になります。
収支の状況を明確にすることで求人選びがしやすくなりますし、交通費の出ない職場でも時給やその他の条件次第では理想的なパート先の候補になり得るかもしれません。
働く前に疑問点や不安を解消しておく
パートとして働く前に、面接などを活用して疑問点や不安を解消しておきましょう。
交通費は、支給するのであれば会社側が求人に記載すべき労働条件のひとつです。
「交通費の支給条件が詳しく書かれていない」「自分のような働き方でも対象になるのかわからない」などの疑問や不安がある場合、面接官や人事担当者にその旨を確認することが大切です。
納得してから働くためにも、就労前に気になるポイントを解消しておきましょう。
パートをする目的や目標を明確化する
パートを始める際は、働く目的や目標を明確化しておくことも大切です。
主婦であれば「家計を支えたい」「子どもの養育費や習い事に充てるお金がほしい」といった目的で働く人も多いはずです。
また「接客や調理技術などを磨いて、将来的には正社員を目指したい」「生まれ育った地域のために貢献したい」など、スキルアップややりがいを求めてパートを始めるケースもあります。
自分なりの目的がはっきりしていると、交通費の有無という「一つの条件」に縛られすぎず、職場を総合的に判断できるようになります。
もちろん収入は重要な要素ですが、「交通費は出ないけれど、家から近くて子供の急な発熱時には早退させてもらえる」といった、数字には表れないメリットが自分の目的と合致することもあります。
自分がパートを通じて「何を得たいのか」を明確にすることで、あなたにとって本当に価値のある職場が見つかりやすくなるはずです。
まとめ|パートで交通費が出なくても収入は最大限伸ばせる
交通費の出ないパート先であっても、工夫次第で収入アップを目指せます。
通勤手段を変えたり、定期券を活用したりするだけでも交通費を見直すことは可能です。
・パートに交通費が出ないこと自体は違法ではない
・同一労働同一賃金の考えからパート従業員にも交通費を支給する企業は増えている
・時給や交通費以外の福利厚生にも目を向けてみる
・公共交通機関だけでなく、自転車や徒歩などの交通手段も検討する
・仕事をするうえで必要となるコストを算出したり、どんな目的でパートをするのかを明確にしたりする
本記事でご紹介した上記のポイントを踏まえて、あなたにとって最適でお得な働き方を実現しましょう!


